指定短期入所療養介護及び指定介護予防短期入所療養介護　運営規程

大島郡医師会病院介護医療院

（事業の目的）

第１条　公益社団法人大島郡医師会が開設する、大島郡医師会病院介護医療院(以下｢事業所｣という。) が行う指定短期入所療養介護及び指定介護予防短期入所療養介護の事業（以下、「短期入所療養介護」という。）の適正な運営を確保するために人員及び管理運営に関する事項を定め、事業所の従業者が、要介護者及び要支援者（以下「利用者」という。）に対し、適正な短期入所療養介護を提供することを目的とする。

 

（運営の方針）

第２条　短期入所療養介護は、利用者の意思及び人格を尊重して、常に利用者の立場に立ったサービスの提供に努めるものとする。

２．指定短期入所療養介護は、要介護状態となった場合においても、その利用者が可能な限りその居宅において、その有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう、看護、医学的管理の下における介護及び機能訓練その他必要な医療並びに日常生活上の世話や支援を行うことにより、療養生活の質の向上及び利用者の家族の身体的及び精神的負担の軽減を図るものとする。

３．指定介護予防短期入所療養介護は、要支援者が可能な限りその居宅において、自立した日常生活を営むことができるよう、看護、医学的管理の下における介護及び機能訓練その他必要な医療並びに日常生活上の支援を行うことにより、要支援者の療養生活の質の向上及び心身機能の維持回復を図り、もって要支援者の生活機能の維持又は向上を目指すものとする。

４．短期入所療養介護の運営にあたっては、地域との結びつきを重視し、関係市町村、居宅介護支援事業者、地域包括支援センター、その他の居宅サービス事業者並びにその他の保健医療サービス及び福祉サービスを提供する者との密接な連携を図り、総合的なサービスの提供に努めるものとする。

 

（事業所の名称等）

第３条　事業所の名称及び所在地は、次のとおりとする。

(1) 名　称　　大島郡医師会病院介護医療院

(2) 所在地　　鹿児島県奄美市名瀬小宿３４１１番地

 

（従業者の職種・員数及び職務の内容）

第４条　事業所における従業者の職種、員数及び職務の内容は次のとおりとする。（介護予防分については合算して標記している。）

(1) 管理者 １名（常勤職員）

管理者（医療機関併設により院長と兼務）は、従業者の管理、業務の実施状況の把握その他の管理を一元的に行う。

(2) 別に定める大島郡医師会病院介護医療院運営規程第4条に定める職種、員数及び職務のとおりとする。

従業者は、短期入所療養介護の提供を行う。

 

（利用定員）

第５条　短期入所療養介護の利用定員は、利用者が申し込みをしている当該日の介護保険サービスの定員数より介護医療院の実入所者数を差し引いた数とする。

 

（事業の内容）

第６条　短期入所療養介護は、利用者が可能な限り居宅において、その有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう、利用者に関わるあらゆる職種の従業者の協議によって作成される短期入所療養介護計画に基づいて、利用者の病状及び心身の状況に照らして行う適切な医療及び医学的管理の下における看護・介護並びに日常生活上の世話、また栄養管理、栄養ケア・マネジメント等の栄養状態の管理とし、短期入所療養介護の提供に当たっては次の点に留意するものとする。

(1) 短期入所療養介護の提供にあたっては、利用者の要介護状態の軽減又は悪化防止に資するよう、利用者の心身の状況等を踏まえて、利用者の療養を妥当適切に行うものとする。

(2) 短期入所療養介護の提供のあたっては、短期入所療養介護計画に基づき、漫然かつ画一的なものとならないよう配慮して行うものとする。

(3) 短期入所療養介護の提供にあたっては、懇切丁寧を旨とし、従業者は入所者及びその家族に対して、療養上必要な事項について、理解しやすいように指導又は説明しなければならない。

(4) 事業所は、自らその提供する短期入所療養介護の質の評価を行い、常にその改善を図るものとする。

 

（利用料その他の費用の額）

第７条　利用料は、厚生労働大臣が定める基準によるものとし、当該短期入所療養介護が法定代理受領サービスであるときは、介護保険負担割合証に記載された割合の額とする。

２. 事業所は、前項の支払いを受ける額のほか、次に掲げる費用の額の支払いを受けることができるものとする。

(1)　食事の提供に要する費用

1,392円/日(利用者区分第1段階　300円/日、利用者区分第2段階　390円/日、

利用者区分第3段階　650円/日)

(2)　滞在に要する費用

多床室 377円/日(利用者区分第1段階0円/日、利用者区分第2段階370円/日、

利用者区分第3段階370円)

従来型個室 1,668円/日(利用者区分第1段階490円/日、利用者区分第2段階490円/日、

利用者区分第3段階1,310円)

(3)　厚生労働大臣の定める基準に基づき利用者が選定する特別な療養室等の提供を行ったことに伴い必要となる費用

5,000円/日（425・426号室：従来型個室）、1,000円/日（422号室：多床室（2人定員））、

700円/日（423号室：多床室（2人定員））

(4)　理美容代(希望者)　カット1,200円/回

(5)　病衣貸与(希望者)  150円/枚

(6)　その他、短期入所療養介護において提供される便宜のうち、日常生活においても通常必要となるものに係る費用であって、利用者が負担することが適当と認められるものについて実費を徴収する。

３．前項２-(1)及び(2)について介護保険負担限度額認定証の交付を受けた者にあたっては、当該認定証に記載された負担限度額を徴収する。

４．前項３の利用料等の支払いを受けたときは、利用者又その家族に対して利用料とその他の利用料（個別の費用ごとに区分）について記載した領収書を交付する。

５．短期入所療養介護の提供の開始に際し、あらかじめ、利用者又はその家族に対し、当該サービスの内容及び費用に関し事前に文書で説明した上で、支払いに同意する旨の文書に署名を受けることとする。

６．費用を変更する場合には、あらかじめ利用者又はその家族に対し、事前に文書により説明した上で、支払いに同意する旨の文書に署名を受けるものとする。

 

（通常の送迎の実施地域）

第８条　通常の送迎の実施地域は、奄美市、近隣町村の区域とする。

 

（要介護認定に係る援助）

第９条　事業所は、短期入所療養介護の提供を求められた場合は、利用者の提示する被保険者証によって、被保険者資格、要介護認定の有無及び要介護認定の有効期間を確かめるものとする。

２． 事業所は、利用の際に要介護認定を受けていない利用申込者については、要介護認定の申請が既に行われているかどうかを確認し、申請が行われていない場合は、利用申込者の意思を踏まえて速やかに当該申請が行われるよう、必要な援助を行うものとする。

３．事業所は、要介護認定の更新の申請が遅くとも当該利用者が受けている要介護認定の有効期間の満了日の３０日前には行われるよう、必要な援助を行うものとする。

 

（短期入所療養介護計画の作成）

第10条　事業所は、相当期間以上にわたり継続して入所することが予定される利用者については、利用者の心身の状況、病状、希望及びその置かれている環境並びに医師の診療の方針に基づき、指定短期入所療養介護の提供の開始前から終了後に至るまでの利用者が利用するサービスの継続性に配慮して、他の短期入所療養介護従業者と協議の上、サービスの目標、当該目標を達成するための具体的な内容等を記載した短期入所療養介護計画を作成するものとする。

２．短期入所療養介護計画を作成するに当たっては、利用者又はその家族にその内容を説明し利用者から同意を得るものとする。

３．事業所は、作成した短期入所療養介護計画については、利用者に交付するものとする。

 

（サービス利用にあたっての留意事項）

第11条　利用者は、次に掲げる事項を遵守すること。

（１）別に定める入所者の守るべき事項を守り、他の利用者の迷惑にならないように利用する。

（２）気分が悪くなったときは、職員にすみやかに申し出ること。

（３）共有の施設・設備については、他の迷惑にならないように利用する。

（４）その他管理上必要な指示に従うこと。

 

（衛生管理等）

第12条　事業所は、利用者の使用する施設、食器その他の設備又は飲用に供する水について、衛生的な管理に努め、又は衛生上必要な措置を講ずるとともに医薬品及び医療機器の管理を適正に行うものとする。

２．事業所において、食中毒又は感染症が発生し、又はまん延しないように次の措置を講じる。

(1) 感染症の予防及びまん延の防止のための従業者に対する研修等の実施及びその担当者の設置

(2) 感染症の予防及びまん延の防止のための指針の整備

(3) 大島郡医師会病院にて開催される感染対策委員会への担当者の出席、その結果の従業者への周知

 

（事故発生時の対応）

第13条　事業所は、指定短期入所療養介護等の提供を行っているときに入所者に病状の急変その他必要な場合は、速やかに医師又はあらかじめ定めた協力医療機関への連絡を行う等の必要な措置を講ずることともに、管理者に報告する。

２．事業所は、利用者に対する指定短期入所療養介護等の提供により事故が発生した場合は、市町村、入所者の家族等に連絡するとともに、必要な措置を講ずるものとする。

３．事業所は、前項の事故の状況及び事故に際して採った処置について記録をするものとする。

４．事業所は、利用者に対する指定短期入所療養介護等の提供により賠償すべき事故が発生した場合には、損害賠償を速やかに行うものとする。

 

（協力病院等）

第14条　事業所は、利用者の病状の急変等に備えるため、あらかじめ、協力病院を定めるものとする。

２．事業所は、あらかじめ協力歯科医療機関を定めておくよう努めるものとする。

 

（感染症及び非常災害対策）

第15条　事業所は、感染症や非常災害の発生時において、利用者に対する短期入所療養介護の提供を継続的に実施するため及び非常時の体制で早期の業務再開を図るための計画（以下「業務継続計画」という）を大島郡医師会病院と共同で策定し、当該業務継続計画に従い必要な措置を講じるものとする。

２．事業所は、従業者に対し、業務継続計画について周知するとともに、必要な研修及び訓練を定期的に実施するものとする。

３．事業所は、大島郡医師会病院と共同し定期的に業務継続計画の見直しを行い、必要に応じて業務継続計画の変更を行うものとする。

 

（秘密保持等）

第16条　事業所の従業者は、正当な理由がなく、その業務上知り得た利用者又はその家族の秘密を漏らしてはならない。

２．事業所は、従業者であった者が、正当な理由がなく、その業務上知り得た利用者又はその家族の秘密を保持する旨を、従業者との雇用契約の内容に含むものとする。

３．居宅介護支援事業者等に対して、利用者に関する情報を提供する際には、あらかじめ文書により利用者の同意を得る。

 

（苦情処理）

第17条　事業所は、指定短期入所療養介護等の提供に係る入所者及び家族からの苦情に迅速かつ適切に対応するために、窓口を設置する等の必要な措置を講ずるものとする。

２．事業所は、前項の苦情を受け付けた場合、当該苦情の内容等を記録するものとする。

３．　事業所は、提供した短期入所療養介護に係る利用者からの苦情に関し、市町村が行う文書その他の物件の提出若しくは提示の求め又は当該市町村の職員からの質問若しくは照会に応じ、及び市町村が行う調査に協力するとともに、市町村から指導又は助言を受けた場合は、当該指導又は助言に従って必要な改善を行うものとする。

４．　事業所は、提供した短期入所療養介護に係る利用者からの苦情に関して国民健康保険団体連合会の調査に協力するとともに、国民健康保険団体連合会から指導又は助言を受けた場合は、当該指導又は助言に従って必要な改善を行うものとする。

 

（個人情報の保護）

第18条　事業所は、利用者又は家族の個人情報について「個人情報の保護に関する法律」及び厚生労働省が策定した「医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取扱いのためのガイダンス」を遵守し適切な取り扱いに努めるものとする。

２．事業所が得た利用者又は家族の個人情報については、施設での介護医療院サービスの提供以外の目的では原則的に利用しないものとし、外部への情報提供については利用者又は家族の同意を、あらかじめ書面により得るものとする。

 

（虐待防止に関する事項）

第19条　事業所は、利用者の人権の擁護・虐待の防止等のため次の措置を講ずるものとする。

(1) 虐待を防止するための従業者に対する研修の実施及びその担当者の設置

(2) 入所者及びその家族からの苦情処理体制の整備

(3) 大島郡医師会病院にて開催される虐待防止検討委員会への担当者の出席、その結果の従業者への周知

(3) その他虐待防止のために必要な措置

２．事業所は、指定短期入所療養介護等の提供中に、当該事業所従事者又は養護者（利用者の家族等高齢者を現に養護する者）による虐待を受けたと思われる利用者を発見した場合は、速やかに、これを市町村に通報するものとする。

 

 

（身体拘束）

第20条　事業所は、当該利用者又は他の利用者等の生命又は身体を保護するため緊急やむを得ない場合を除き、身体的拘束その他利用者の行動を制限する行為は行わない。やむを得ず身体拘束を行う場合には、その様態及び時間、その際の利用者の心身の状況並びに緊急やむを得ない理由を記録するものとする。

 

（地域との連携）

第21条　事業所は、その運営にあたっては、地域住民又はその自発的な活動等との連携及び協力を行う等の地域との交流を図るものとする。

２．事業所は、その運営にあたっては、提供した指定短期入所療養介護等に関する利用者又はその家族からの苦情に関して市等が派遣する者が相談及び援助を行う事業その他の市が実施する事業に協力するよう努めるものとする。

 

（記録の整備）

第22条　事業所は、利用者に関する各号に掲げる記録を整備し、その完結の日から5年間保存しなければならない。

(1) 介護医療院サービス計画

(2) 居宅において日常生活を営むことができるかどうかについての検討の内容等の記録

(3) 提供した具体的サービス内容等の記録

(4) 身体拘束等の態様及び時間、その際の入所者の心身の状況並びに緊急止むを得ない理由の記録

(5) 入所者に関する市町村への通知に係る記録

(6) 苦情の内容等に関する記録

(7) 事故の状況及び事故に対する処置状況の記録

(8)　身体拘束等に係る記録

２．事業所は、従業者、施設及び構造設備並びに会計に関する諸記録を整備し、その終了した日から5年間保存するものとする。

 

（その他運営についての留意事項）

第23条　事業所は、従業者の資質向上のために研修の機会を次のとおり設けるものとし、また、業務体制についても検証、整備する。

(1) 採用時研修　　採用後６ヵ月以内

(2) 継続研修　　　年２回以上

２．事業所は、適切なサービスの提供を確保する観点から、職場において行われる性的な言動又は優越的な関係を背景にした言動であって業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより、従業者の就業環境が害されることを防止するための方針の明確化等の必要な措置を講じるものとする。

３．この規程に定める事項のほか、運営に関する重要事項は公益社団法人大島郡医師会と事業所との協議に基づいて定めるものとする。

 

 

（附則）　この規程は、

令和　３年　４月　１日から施行する。
令和　５年　３月　１日から施行する。
令和　６年　３月　１日から施行する。